【Python開発】RyeプロジェクトにおけるGitの初めの一歩(初期設定と最初のコミット)

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こんにちは、Tech Samuraiです!
最近の私のブログでは、モダンなPythonプロジェクト管理ツール「Rye」を推奨しています。Ryeは非常にパワフルですが、その魅力は単体で完結するものではありません。実は、バージョン管理システムの王様である「Git」と組み合わせることで、その真価を発揮するのです。

Ryeが「環境」を守り、Gitが「コード」を守る。

この二刀流こそが、安心して開発を進めるための現代の作法です。Ryeでプロジェクトを作成すると、自動的にGitの準備も整えてくれます。今回の記事では、Ryeでプロジェクトを開始した直後から、Gitで最初のバージョン記録(コミット)を完了するまでの、具体的な手順と私が実際に遭遇したエラーの解決策を探検します。


RyeとGitの強力なパートナーシップ

まず、この2つのツールの役割分担を明確にしておきましょう。

  • Rye 🏠: プロジェクトの実行環境を管理します。
    • 使用するPythonのバージョンを固定
    • Pandasなどのライブラリ(依存パッケージ)を管理
  • Git 📝: プロジェクトのソースコードの変更履歴を管理します。
    • 誰が・いつ・どこを変更したかを記録
    • 過去の状態に戻したり、チームでの共同作業を可能にする

Ryeがプロジェクト作成時にGitを自動で準備してくれるのは、開発のベストプラクティス(最も良いやり方)を、あなたがスムーズに始められるようにするための、親切な機能なのです。


プロジェクト開始時のGit操作の流れ

それでは、Ryeでプロジェクトを作成した直後から、最初の記録(コミット)を完了するまでの流れを見ていきましょう。

ステップ1:Ryeでプロジェクトを作成し、状態を確認する

まず、Ryeで新しいプロジェクトを作成します。

rye init my-git-project
cd my-git-project

この時点で、Gitリポジトリも自動で初期化されています。さっそく、Gitの状態を確認してみましょう。

git status

実行結果:

On branch main
No commits yet
Untracked files:
  (use "git add <file>..." to include in what will be committed)
        .gitattributes
        .gitignore
        pyproject.toml
        src/
nothing added to commit but untracked files present (use "git add" to track)

Ryeが作成したファイル (`pyproject.toml`など) が `Untracked files` (まだ追跡されていないファイル) として表示されます。これは、Gitが「新しいファイルがあるけど、これを記録に含めるかい?」と尋ねている正常な初期状態です。

ステップ2:最初のコミットと「Author identity unknown」エラー

それでは、これらのファイルを最初のコミットとして記録してみましょう。

# 全ての新しいファイルを記録対象にする
git add .

# 「最初のコミット」というメッセージを付けて記録
git commit -m "Initial commit"

すると、初めてGitを使うPCでは、以下のようなエラーが発生することがあります。

*** Please tell me who you are.
...
Author identity unknown

これは、変更の記録者(あなた)が誰なのかGitに設定されていなかったためです。以下のコマンドで、PC全体に適用されるユーザー情報を一度だけ設定してあげましょう。

git config --global user.name "Your Name"
git config --global user.email "you@example.com"

設定後、もう一度`git commit`コマンドを実行すれば、今度は成功するはずです。

ステップ3:ログの確認と終了方法

無事に最初のコミットが完了したか、ログ(履歴)を見てみましょう。

git log --oneline

もし画面がいっぱいに表示されて元のターミナルに戻れなくなった場合、慌てずに**`q`キー**を押してください。ログ表示画面(これは`less`というプログラムです)を終了できます。


まとめ

今回は、Ryeで作成したプロジェクトで、Gitの最初のバージョン記録を完了させるまでの流れを探検しました。この「`git status`で確認 → `git add .`で対象を選択 → `git commit -m “…”`で記録」というサイクルは、今後の開発で何度も繰り返す、最も基本的なワークフローです。

RyeとGitという強力なパートナーと共に、安心してコーディングの冒険を楽しみましょう!

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