【PySide6開発プロセス詳解】Pythonでパスワード生成GUIアプリを作る全ステップ

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こんにちは、Tech Samuraiです!
今回は、私が実際にPythonとGUIライブラリ`PySide6`を使って、高機能な「パスワード生成ツール」を開発した際の、企画から完成までの全開発プロセスを詳しく解説します。

この記事を読めば、単にコードを書き写すだけでなく、

  • どのように要件を機能に落とし込んでいくのか(要件定義)
  • どのようにUIを設計し、組み立てていくのか(UI/UX設計)
  • どのようにコアなロジックを実装するのか(プログラミング)
  • どのようにユーザー操作とロジックを結びつけるのか(イベント処理)

といった、アプリケーション開発全体の流れを、ステップバイステップで学ぶことができます。


Step 1: 企画・要件定義フェーズ

最初に、どのような機能が必要か、どのようなUIが使いやすいかを考え、アプリの「設計図」を描きます。

  • コア機能: ランダムなパスワードの生成。
  • カスタマイズ性:
    • 文字数: 1〜128文字の範囲で指定可能にする (QSpinBoxが最適)。
    • 文字種: 大文字、小文字、数字、特殊文字の使用/不使用を選択可能にする (QCheckBoxが直感的)。
    • 特殊文字: 使用する文字をユーザーが編集できるようにする (QLineEdit)。
  • UI/UX:
    • 設定項目と結果表示エリアを分ける (QGroupBoxでグルーピング)。
    • 生成したパスワードを簡単に使える「コピーボタン」を追加する。
    • コピー成功時に「コピー済!」のような視覚的なフィードバックを返す。
  • エラーハンドリング: 文字種が一つも選択されなかった場合などに、エラーメッセージを表示する (QMessageBox)。

Step 2: UI骨格の構築 (Widgetの選定とレイアウト)

PySide6を使い、UIの骨格を作成します。レイアウトマネージャ(QVBoxLayout`など)をうまく使い、ウィンドウサイズが変わってもレイアウトが崩れないように設計するのがポイントです。

  1. ウィンドウの土台として、QWidgetを継承したメインクラスを作成し、全体のレイアウトとしてQVBoxLayout(垂直レイアウト)を採用します。
  2. 設定エリアをQGroupBox("設定")`で囲み、その中にQFormLayout`QHBoxLayout`を使って、ラベルや入力ウィジェットを綺麗に配置していきます。
  3. 結果表示エリアも同様にQGroupBox("生成")`で囲み、結果表示用のQLineEditとコピー用のQPushButton`QHBoxLayout`で横に並べます。

Step 3: コア機能の実装 (パスワード生成ロジック)

generate_password`メソッドに、パスワードを生成するロジックを実装します。ここがアプリケーションの心臓部です。

  1. 各ウィジェットから、現在の設定値(文字数、使用する文字種など)を取得します。
  2. 【重要ポイント】: 選択された各文字種について、まずその文字セットからランダムに1文字を選び、生成するパスワードのリストに先に追加します。これにより、「大文字を含む」設定なのに、たまたま大文字が選ばれない、という事態を確実に防ぎます(最低1文字保証)。
  3. 使用する全ての文字種を混ぜた「文字プール」から、残りの文字をランダムに選びます。
  4. 最低保証の文字と残りの文字を結合した後、random.shuffle()`でリスト全体の順序を完全にランダムにシャッフルし、偏りをなくします。
  5. 最後に、文字のリストを"".join()`で一つの文字列に変換して返します。

Step 4: イベント処理 (シグナルとスロット)

UIパーツ(ウィジェット)の操作(シグナル)と、実行したい処理(スロット)を結びつけます。

  • 生成ボタン: self.generate_button.clicked.connect(self.generate_password_action)`のように接続し、ボタンがクリックされたらStep 3の生成ロジックを呼び出します。エラーが発生した場合は、QMessageBox`でユーザーに通知します。
  • コピーボタン: self.copy_button.clicked.connect(self.copy_to_clipboard)`で接続。QApplication.clipboard().setText()`でクリップボードにテキストを設定します。コピー成功をフィードバックするため、QTimer.singleShot()`を使い、ボタンのテキストを「コピー済!」に一時的に変更します。
  • 特殊文字チェックボックス: self.special_check.toggled.connect(self.special_chars_input.setEnabled)`で接続。チェックボックスの状態に応じて、特殊文字入力用のQLineEdit`を有効化/無効化します。

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完成したスクリプトとリポジトリ

以上の要素をすべて1つのクラスにまとめ、完成したスクリプトはこちらです。

  • GitHubリポジトリ: password_app
  • ↓はwebアプリバージョン
安全なパスワード自動生成ツール(クライアントサイド処理)
パスワード生成ツールコピー文字数 (1-128): 大文字の英字 (A-Z) 小文字の英字 (a-z) 数字 (0-9) 特殊文字▼使用する特殊文字を選択 ! " # $ % & ' ( ) * + , - . / : ; < = > ? ...

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