【Python入門 #3】コンピュータの真骨頂!「演算子」でデータを計算・操作しよう

こんにちは、Tech Samuraiです!

前回の記事「【Python入門 #2】プログラミングの心臓部!「変数」でデータに名前をつけよう」では、データを入れておくための「箱」である変数について学びましたね。

データを箱に入れることができるようになったら、次はその中身を使って何かをしたくなるのが人間の性(さが)です。今回のテーマは、その「何かをする」ための道具、「演算子(えんざんし)」です。

演算子とは、足し算や引き算といった、データに対する様々な「操作」を行うための記号のことです。これをマスターすれば、あなたのプログラムは単なるデータの記憶装置から、計算し、判断し、新しいデータを生み出す、真のコンピュータへと進化します。さあ、コンピュータの最も得意なこと、計算の世界を探検しましょう!


算術演算子:おなじみの計算記号たち

まずは、最も身近で分かりやすい、数値計算のための算術演算子から紹介します。小学校で習った算数の記号とほとんど同じですが、いくつかプログラミング特有のものがあります。

演算子意味使用例結果
+足し算(加算)5 + 38
-引き算(減算)5 - 32
*掛け算(乗算)5 * 315
/割り算(除算)5 / 31.666...
//割り算(切り捨て)5 // 31
%割り算の余り5 % 32
**べき乗5 ** 3125

ポイント:

  • 掛け算が × ではなく * (アスタリスク)
  • 割り算が ÷ ではなく / (スラッシュ)
  • べき乗(5の3乗など)が **

というのがプログラミングの世界でのルールです。

実際にコードで試してみましょう。変数と組み合わせることで、よりプログラムらしくなります。

# 変数に数値を代入
x = 10
y = 3

# 色々な算術演算子を試してみる
print(f"{x} + {y} = {x + y}")
print(f"{x} - {y} = {x - y}")
print(f"{x} * {y} = {x * y}")
print(f"{x} / {y} = {x / y}")
print(f"{x} // {y} = {x // y}")  # 10を3で割った商
print(f"{x} % {y} = {x % y}")    # 10を3で割った余り
print(f"{x} ** {y} = {x ** y}")  # 10の3乗

実行結果:

10 + 3 = 13
10 - 3 = 7
10 * 3 = 30
10 / 3 = 3.3333333333333335
10 // 3 = 3
10 % 3 = 1
10 ** 3 = 1000

特に//(切り捨て除算)と%(余り)は、特定の周期で何かを繰り返す処理などで、後々とても役に立つのでぜひ覚えておいてください。


文字列の結合:+ 演算子のもう一つの顔

+演算子は、数値に使うと足し算になりますが、文字列に使うと、文字列同士を連結するという別の働きをします。

last_name = "Tech"
first_name = "Samurai"

# + 演算子で文字列を結合
full_name = last_name + " " + first_name

print(full_name)

実行結果:

Tech Samurai

同様に、*演算子も文字列に使うと、その文字列を指定した回数だけ繰り返す、という面白い動きをします。

print("=" * 20)
print("メニュー")
print("=" * 20)

実行結果:

====================
メニュー
====================

このように、演算子は対象となるデータの「型」によって、その振る舞いが変わることがあります。


代入演算子:変数に値を効率的に代入する

変数に値を代入する=も演算子の一種です。そして、計算と代入を同時に行う、便利な短縮形の演算子があります。

短縮形通常の書き方意味
x += 3x = x + 3xに3を足して、結果をxに再代入
x -= 3x = x - 3xから3を引いて、結果をxに再代入
x *= 3x = x * 3xに3を掛けて、結果をxに再代入
x /= 3x = x / 3xを3で割って、結果をxに再代入

これは、カウンターのように変数の値を繰り返し更新していく際によく使われます。

score = 0
print(f"現在のスコア: {score}")

# アイテムを拾った!
score += 10
print(f"アイテムを拾った! 現在のスコア: {score}")

# 敵に当たった…
score -= 5
print(f"敵に当たった… 現在のスコア: {score}")

実行結果:

現在のスコア: 0
アイテムを拾った! 現在のスコア: 10
敵に当たった… 現在のスコア: 5

まとめ

今回は、プログラムに計算や操作を行わせるための「演算子」について探検しました。

  • 算術演算子(+, -, *, /, //, %, **)を使って、様々な数値計算ができること。
  • +*演算子が、文字列に対しては異なる働き(連結と繰り返し)をすること。
  • 代入演算子(+=, -=)を使って、変数の値を効率的に更新する方法。

演算子をマスターしたことで、あなたのプログラムは、ただデータを記憶するだけでなく、そのデータを元に新しい価値を生み出す「処理」を行う能力を手に入れました。

さて、計算ができるようになったら、次はその計算結果に基づいて「もし〜ならば、こうする」という条件分岐をさせたくなりますよね。次回は、プログラムに判断力と思考力を与える「比較演算子とif文」の世界を探検します。お楽しみに!

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