【DIYオフグリッド構想】自宅の電気を太陽光で自給自足! Litime製品でシステム試算してみた

ハードウェア

こんにちは、Tech Samuraiです!
最近、エネルギーの自給自足、いわゆる「オフグリッド」に強い興味を持つようになりました。もし自宅で使う電気を、自分自身で太陽光から作り出せたら、どれだけ自由で、そして環境にも優しいだろうか… そんな思いから、具体的な実現可能性を探るべく、机上でのシステム設計と試算に挑戦してみました。

今回の記事は、比較的導入しやすいとされる**Litime**社の製品を中心に、我が家の電力を賄うためのオフグリッドシステムを構築した場合の、**構成案、コスト、そして発電能力**をシミュレーションした記録です。果たして、夢のオフグリッド生活は実現可能なのでしょうか?


構想1:システム構成案と概算コスト

まずは、オフグリッドシステムの心臓部となる、バッテリーとインバーター、そしてソーラーパネルを選定します。今回は、導入事例も多く、比較的手頃な価格で評価も高いLitime社の製品を軸に考えてみました。(*価格は2025年10月時点)

  • ① ソーラー充電器 兼 インバーター:
    太陽光パネルからの電力をバッテリーに充電し、バッテリーの直流電力を家庭で使える交流電力に変換する、システムの司令塔です。
    ・LiTime 3kWモデル: 約8万円
  • ② 蓄電池 (バッテリー):
    昼間に発電した電気を貯めておき、夜間や曇りの日に使うための、電力の貯蔵庫です。今回は、我が家の1日の平均消費電力を考慮し、余裕を持った容量を目指します。
    ・LiTime 5kWh LiFePO4バッテリー × 4台 (並列接続で合計20kWh): 14万円 × 4 = 約56万円
  • ③ ソーラーパネル:
    太陽光から電気を作り出す、システムの発電所です。設置スペースと予算のバランスを見ながら、必要枚数を決定します。
    ・410W ソーラーパネル 2枚組 × 5セット (合計10枚): 7万円 × 5 = 約35万円

【システム合計概算コスト】: 8万円 + 56万円 + 35万円 = 約99万円
(※ケーブルや設置金具などの費用は別途必要)


構想2:予想される発電量の試算

次に、このシステムで1日にどれくらいの電力を生み出せるのか、ざっくりと試算してみます。

  • ソーラーパネル総出力: 410W/枚 × 10枚 = 4,100W (4.1kW)
  • 1日の平均日照時間(仮定): 4時間/日 (※これは地域や季節によって大きく変動します)
  • 予想される1日の発電量: 4.1kW × 4時間 = 16.4 kWh/日

バッテリー容量は20kWhあるので、天気が良ければ1日で発電した電力を十分に貯蔵できそうです。


現実との比較:我が家の電力消費量

では、この予想発電量「16.4 kWh/日」で、我が家の電力は賄えるのでしょうか? ここで、実際に記録した我が家の電力消費量データ(2025年9月分)を見てみましょう。

【データの分析】

  • 1日あたりの平均消費電力は 約16.9 kWh でした。
  • 最も消費電力が多かった日は 27.27 kWh で、主にエアコンを長時間使用した日でした。
  • 逆に、消費電力が少なかった日は 10.3 kWh 程度でした。

比較結果:
予想発電量 (16.4 kWh/日) と比較すると、平均的な日であればギリギリ賄えるか、少し足りないくらいですが、**エアコンを多用する日は明らかに電力が不足する**ことが分かりました。


考察と結論:オフグリッド化のリアルな壁

今回の試算を通して、約100万円程度の初期投資で、ある程度のオフグリッドシステムを構築できる可能性が見えてきました。Litimeのような製品を使えば、比較的シンプルにシステムを組めそうです。

しかし、同時に**大きな壁**も見えました。

  • エアコン問題: 特に冷暖房の消費電力は非常に大きく、これを太陽光だけで賄うには、今回試算した規模のシステムでは全く足りません。
  • 天候への依存: 曇りや雨の日が続けば、発電量は大幅に低下します。その間の電力をどう確保するか(蓄電池の増強、発電機の導入など)が課題となります。
  • 設置スペース: 10枚のソーラーパネルを設置するには、それなりの面積と日当たりの良い場所が必要です。

結論として、**エアコンをガンガン使うようなライフスタイルを維持したまま、完全に電力会社と「グリッドオフ」するのは、現状のコストと技術ではまだハードルが高い**、というのが私の現時点での見立てです。

ただし、**高気密・高断熱な住宅**で、そもそも冷暖房の負荷が非常に小さい家であれば、この規模のシステムでも十分に実現可能かもしれません。また、ライフスタイルを見直し、電力消費を抑える工夫をすれば、可能性はさらに広がります。

オフグリッドへの道は、単なる技術的な挑戦だけでなく、自分たちのエネルギーとの向き合い方を考える、深い旅になりそうです。今後も、このテーマについて引き続き探求していきたいと思います。

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