こんにちは、Tech Samuraiです!
前回の記事「【初心者向け】UbuntuでPythonを始めよう!」では、無事に開発環境を整え、最初のプログラムを動かすことができましたね。素晴らしいスタートです!
さて、”Hello, World!”の次は何を学ぶのでしょうか? それは、プログラミングにおける最も基本的で、最も重要な概念の一つ、**「変数(へんすう)」**です。
変数を理解することは、単に文字を表示するだけのプログラムから、データを記憶し、計算し、自在に操るための、本格的なアプリケーション開発への扉を開く鍵となります。この記事では、「変数とは何か?」という根本的な問いから、その使い方、そして守るべきルールまでを、分かりやすい例え話を交えながら探検していきます!
変数ってなんだろう? データを入れる「箱」をイメージしよう
プログラミングにおける**変数**とは、データを入れておくための**「名前付きの箱」**のようなものです。
例えば、"Hello, Python World!"
という文字列を何度も使いたい場合、毎回タイプするのは大変ですよね。そこで、この文字列を`message`という名前の箱(変数)に入れておきます。そうすれば、後は`message`という箱の名前を呼ぶだけで、いつでも中身を取り出して使うことができるのです。
Pythonでの変数の使い方は非常にシンプルです。
# messageという名前の変数に、文字列を「代入」する
message = "Hello, Python World!"
# 変数の中身を表示する
print(message)
# もちろん、何度でも使える!
print(message)
ポイント:プログラミングの世界では、=
は「等しい」という意味ではなく、**「右側のデータを、左側の名前の変数に代入(だいにゅう)する」**という意味で使われます。矢印(`←`)をイメージすると分かりやすいですよ。
Pythonの基本的なデータ型:箱にも種類がある!
変数という箱には、どんな種類のデータでも入れられますが、Pythonはデータの内容に応じて、自動的にその「型(かた)」を判断します。まずは、最も基本的で重要な4つのデータ型を覚えましょう。
- 文字列型 (
str
): “Hello” のような、文字の並び。" "
または' '
で囲みます。 - 整数型 (
int
):10
,-5
,0
のような、小数点のつかない数値。 - 浮動小数点数型 (
float
):3.14
,-0.01
のような、小数点のつく数値。 - ブール型 (
bool
):True
(真) とFalse
(偽) の2種類しかない、特別な型。条件分岐(もし〜ならば)などで重要な役割を果たします。
実際に、変数に色々な型のデータを入れて、type()
という関数でその型を調べてみましょう。
# 色々なデータ型の変数を用意
my_name = "samurai-human-go"
year = 2025
pi = 3.14
is_learning = True
# type()関数で、それぞれの変数のデータ型を調べてみる
print( type(my_name) )
print( type(year) )
print( type(pi) )
print( type(is_learning) )
実行結果:
<class 'str'>
<class 'int'>
<class 'float'>
<class 'bool'>
このように、Pythonが自動でデータの型を見分けてくれているのが分かりますね。
変数名の付け方:守るべきルールと良い習慣
変数には好きな名前を付けられますが、いくつかのルールがあります。
守るべきルール
- 使える文字は、**英字、数字、アンダースコア `_`** のみ。
- 最初の文字に**数字は使えません**。(例:
2_nd_user
はNG) - 大文字と小文字は区別されます。(例:
age
とAge
は別の変数) if
,for
,class
など、Pythonが特別な意味を持つ予約語は使えません。
より良いコードのための習慣
- 変数の名前は、**中身が何を表しているか分かりやすい**ものにしましょう。(例:
x
よりもuser_name
の方が良い) - 複数の単語をつなげる場合は、
user_name
のように**アンダースコアで区切る**(スネークケース)のが、Pythonでは一般的です。
変数を使ってみよう!自己紹介プログラム
最後に、これまで学んだことを使って、簡単な自己紹介プログラムを作ってみましょう。変数の便利さが実感できるはずです。
name = "samurai-human-go"
birth_year = 1996
current_year = 2025
# 変数を使って年齢を計算
age = current_year - birth_year
# f-string を使って、変数と文字列を組み合わせる
print(f"こんにちは、私の名前は {name} です。")
print(f"{current_year}年現在、私は {age} 歳です。")
print("Pythonの学習、頑張ります!")
このように、一度変数に値を入れておけば、後から計算に使ったり、文章の中に埋め込んだりと、自在に再利用できます。
まとめ
今回は、プログラミングの心臓部とも言える「変数」について探検しました。
- 変数は、データに名前を付けて保存しておくための**「箱」**であること。
- Pythonには、**文字列(str)、整数(int)、浮動小数点数(float)、ブール(bool)** といった基本的なデータ型があること。
- 変数には、分かりやすい名前を付けるためのルールと習慣があること。
変数を使いこなせるようになったあなたは、プログラマーとして非常に大きな一歩を踏み出しました。
さて、データを箱に入れることができるようになったら、次はそのデータを使って「計算」したり「加工」したりしたくなりますよね。次回は、**四則演算などの「演算子」**について学んでいきます。お楽しみに!
コメント